点検・GRBL

レーザー加工機の GRBL の $$ 設定を点検する

$$ の返事を貼り付けると、1 行ずつやさしい言葉で説明します。レーザーの仕上がりをだめにする設定には印が付きます。laser mode($32)、出力の目盛り($30 と LightBurn)、加工範囲、steps/mm、速度の上限です。下の図では、あなたの速度と加速度で、M3 と M4 が角をどう焼くかが動きます。

1$$ を貼り付ける

LightBurn・LaserGRBL などのコンソールで $$ と打ち、返ってきた全部をここに貼ります。どこにも送りません。点検はブラウザの中だけで動きます。
今は、よくある間違いを入れた作り例です。あなたの $$ を貼ると置き換わります。

2比べるもの

LightBurn の Edit → Device Settings にあります。初期値は 1000 です。
steps/mm を確かめる(任意)
ベルトなら「歯の間隔 × プーリーの歯数」(2 mm の GT2 ベルトと 20 歯なら 40 mm)。ねじ送りなら、ねじのリード。
laser mode($32)
無効
$32=0
LightBurn の 100 %で
100%
25.5 %でもう全出力
問題
3直す
0 確かめる
90° の角の速さ
4.9mm/s
$11 と $120/$121 から
$32=0:laser mode が無効です。GRBL は出力が変わるたびに止まり、LightBurn によれば画像に焦げの点が残ります。M4 も速さに合わせて出力を下げません。$32=1 を送ります(GRBL 1.1f 以降)。
$30=255 ですが、LightBurn の S-value max は 1000 です。GRBL は $30 を超える S を全出力で頭打ちにするので、LightBurn の約 25.5 %より上はすべて 100 %で焼け、それより下も見た目の 3.92 倍の強さになります。2 つを同じ数にします。
ソフトリミット($20=1)なのに原点復帰($22=0)がありません。Grbl の wiki は、ヘッドの位置を知るためにソフトリミットには原点復帰が要るとしています。原点復帰を有効にするか、$20=0 にします。
設定値意味点検
$010ステップのパルス幅ステッピングモーターのドライバーに送る、1 ステップのパルスの長さ。—
$1255ステップの待ち時間動き終わってからモーターの電流を切るまでの時間。255 なら切らない。—
$20ステップ信号の反転選んだ軸のステップ信号を反転する。—
$30向きの反転逆に動く軸の向きを反転する。—
$40有効信号の反転モーターを有効にする信号を反転する。—
$50リミットの反転リミットスイッチの入力を反転する。—
$60プローブの反転プローブの入力を反転する。—
$101状態の報告位置の報告に何を出すか(機械座標か作業座標か、バッファーの情報)。— LightBurn の GRBL の手引きは、原点復帰の代わりに作業座標のずらしや G92 を使うなら $10=0 が要るとしています。
$110.010角の通り方角をどれだけの速さで通るかの設定。小さいほど角で遅くなる。— $120/$121 = 1,000 mm/s² で、90° の角を約 4.9 mm/s で通ります(当サイトの見積もりで控えめ。GRBL の planner はもう少し速く通ることがあります)。
$120.002円弧の細かさ円弧を短い直線に分けるときの細かさ。—
$130インチで報告位置をミリではなくインチで報告する。—
$201ソフトリミット$130〜$132 の範囲を超える動きを止める。原点復帰が必要。✕ 直すソフトリミット($20=1)なのに原点復帰($22=0)がありません。Grbl の wiki は、ヘッドの位置を知るためにソフトリミットには原点復帰が要るとしています。原点復帰を有効にするか、$20=0 にします。
$210ハードリミットリミットスイッチに当たったら全部止める。—
$220原点復帰スイッチで決まった位置を探す原点復帰($H)を使えるようにする。—
$230原点復帰の向き各軸がスイッチを探す向き。—
$2425.000原点復帰の送りスイッチに最後に当てるときの遅い速さ。—
$25500.000原点復帰の探し速度スイッチを探すときの速い速さ。—
$26250チャタリング待ちスイッチの信号が落ち着くまで待つ時間。—
$271.000原点復帰の戻り原点復帰のあとスイッチから離れる距離。—
$30255最大の S(レーザーの全出力)全出力(PWM 5V)になる S の値。これより大きい S も全出力で頭打ち。✕ 直す$30=255 ですが、LightBurn の S-value max は 1000 です。GRBL は $30 を超える S を全出力で頭打ちにするので、LightBurn の約 25.5 %より上はすべて 100 %で焼け、それより下も見た目の 3.92 倍の強さになります。2 つを同じ数にします。
$310最小の S最小の出力に当てる S の値。S0 は消灯のまま。✓ OK
$320laser modeS が変わっても止まらずに G1/G2/G3 を続けて動き、M4 で速さに合わせて出力を変える。G0 の移動ではいつもレーザーを消す。✕ 直す$32=0:laser mode が無効です。GRBL は出力が変わるたびに止まり、LightBurn によれば画像に焦げの点が残ります。M4 も速さに合わせて出力を下げません。$32=1 を送ります(GRBL 1.1f 以降)。
$10080.000X の steps/mmX が 1 mm 動くのに要るステップ数。— 駆動(ステップ数・マイクロステップ・モーター 1 回転の mm)を入れると比べます。
$10180.000Y の steps/mmY が 1 mm 動くのに要るステップ数。— 駆動(ステップ数・マイクロステップ・モーター 1 回転の mm)を入れると比べます。
$10280.000Z の steps/mmZ が 1 mm 動くのに要るステップ数。—
$1106000.000X の最高速度X のいちばん速い速さ。G0 の速さにも使う。✓ OK6,000 mm/min = 100 mm/s。
$1116000.000Y の最高速度Y のいちばん速い速さ。G0 の速さにも使う。✓ OK6,000 mm/min = 100 mm/s。
$1121000.000Z の最高速度Z のいちばん速い速さ。—
$1201000.000X の加速度X が速くなる・遅くなる勢い。— 6,000 mm/min まで上げるのに 5 mm 走ります(止まるのも同じ)。
$1211000.000Y の加速度Y が速くなる・遅くなる勢い。— 6,000 mm/min まで上げるのに 5 mm 走ります(止まるのも同じ)。
$122100.000Z の加速度Z が速くなる・遅くなる勢い。—
$130420.000X の最大の動きX の動ける長さ。ソフトリミットが使う。— 機種を選ぶか加工範囲を入れると比べます。
$131400.000Y の最大の動きY の動ける長さ。ソフトリミットが使う。— 機種を選ぶか加工範囲を入れると比べます。
$13250.000Z の最大の動きZ の動ける長さ。ソフトリミットが使う。—

式

LightBurn から出せる最大の出力($30 > S-value max のとき)= S-value max ÷ $30 × 100 %
LightBurn で全出力に届く%($30 < S-value max のとき)= $30 ÷ S-value max × 100 %
steps/mm = モーター 1 回転のステップ数 × マイクロステップ ÷ モーター 1 回転で進む mm
速さ v に届くまでの距離 = v² ÷(2 × 加速度) ・  90° の角の速さ ≈ √(a × $11 × 0.707 ÷ 0.293)

最初の 2 つは、GRBL の出力の目盛りから出ます。S は 0〜$30 が 0〜100 %の出力になり、Grbl の wiki によれば、それより大きい S は最大の出力のままです。steps/mm の式は Grbl の wiki のものです。届くまでの距離はふつうの物理の式で、角の速さは Grbl の junction deviation($11)の考え方から当サイトが 90° の角で見積もった値です。$120 と $121 の小さいほうをそのまま使うので控えめな値で、GRBL の planner はもう少し速く角を通ることがあります。図もこの式で動かしています。再生は早送りで、実際のレーザーには機械ごとの遅れも加わります。

レーザーで大事な設定

設定確かめること
$32 laser modeレーザーなら 1。0 だと出力が変わるたびに止まり、M4 も速さに合わせて出力を下げません。grblHAL では 0・1・2(旋盤)のモードです。
$30 最大の SLightBurn の S-value max と同じ数に。ずれると、出力が頭打ちになるか、早いうちに全出力になります。
$31 最小の SGrbl の例は 0。0 より大きいと出力の低い側がずれ、LightBurn の%と実際の出力が合わなくなります。
$110/$111 最高速度その軸のいちばん速い速さ(mm/min)。LightBurn でこれより速くしても届きません。LightBurn の「GRBL low or no power output」のページはこの範囲で使うよう書いています。M4(可変の出力)では出力が速さについて動くので、届かない速さは出力も下げます。
$120/$121 加速度速さに届くまでの時間と、彫刻に要るオーバースキャンの長さが決まります($120 も入れられる線間隔の計算)。
$130/$131 最大の動きソフトリミット($20=1)のときだけ使います。ソフトリミットには原点復帰($22=1)も要ります。
$100/$101 steps/mm間違っていると、その軸の寸法がすべてずれます。変える前に、長めの線を焼いて測ります。
$13 インチで報告LightBurn の GRBL の手引きは 0(ミリ)です。
$10 状態の報告LightBurn の GRBL の手引きは、原点復帰の代わりに作業座標のずらしや G92 を使うなら $10=0 が要るとしています。

M3・M4 と、角の焦げ

GRBL は、スピンドルの出力を使ってレーザーを動かします。M3 は、ヘッドが動いていても、減速していても、止まっていても設定した出力のままで、Grbl の wiki は焦げを避けるために前後に助走の動きを足すようすすめています。M4 は、指令した速さに対する今の速さに合わせて出力を決めるので、角でも 1 mm あたりのエネルギーが変わらず、止まるとレーザーを消します。どちらも点くのは G1・G2・G3 だけで、laser mode では G0 でレーザーが消えます。LightBurn の GRBL の機器は M4 を使い、GRBL-M3 の機器は GRBL 1.1e 以前のためのものです。木で確かめるなら、M4 の G-code を書き出す材料テストの格子で小さく焼いてみます。

3018 など、レーザーを載せた CNC

3018 型のような GRBL の小さな CNC ルーターにも、レーザーのモジュールを載せられます。上の点検はそのまま使えますが、もう 1 つ大事なことがあります。laser mode はレーザーのときだけ使います。Grbl の wiki は、切削のスピンドルに戻す前に無効($32=0)にするよう注意しています。スピンドルには、laser mode が省く「止まって回転を待つ」動きが要るからです。steps/mm や最高速度は機械のねじやベルトで決まるので、レーザー加工機の値ではなく、自分の機械の駆動と比べます。

ほかのファームウェア

  • grblHAL は Grbl 1.1 の番号をそのまま使い、たくさんの設定を足しています。足された設定は一覧に出すだけで、点検はしません。$32 はモードの番号で、0 通常・1 レーザー・2 旋盤です。
  • FluidNC は、主に独自の設定ファイルで設定します。LaserGRBL の issue には、$$ の返事に番号の設定がほとんど無いという報告があります。laser mode と出力の範囲は、その設定ファイルで確かめてください。

よくある質問

GRBL の $32(laser mode)は何をする?
$32=1 にすると、S の値(出力)が変わっても GRBL は止まらずに G1・G2・G3 の動きを続け、M4 では実際の速さに合わせて出力を変えます。$32=0 だと出力が変わるたびに止まり、LightBurn によれば画像を彫るときに焦げの点が残ります。切削のスピンドルに戻すときは、Grbl の wiki のとおり無効に戻します。
LightBurn で使うなら $30 はいくつ?
LightBurn の S-value max(Edit → Device Settings)と同じ数にします。LightBurn の初期値は 1000 で、今の GRBL の初期値も 1000 ですが、255 で出荷される機械もあります。2 つが合っていれば、どちらの数でもかまいません。$30=1000 なのに LightBurn が最大 255 を送ると、LightBurn によれば出力はおよそ 4 分の 1 になります。
なぜ角だけ濃く焼けるの?
ヘッドは角を曲がるために減速します。M3(出力一定)では、速さが落ちても出力はそのままなので、角の 1 mm には余分にエネルギーが入ります。M4(動的な出力)は速さに合わせて出力を下げるので、1 mm あたりのエネルギーがそろいます。LightBurn では GRBL の機器が M4、GRBL-M3 の機器が M3 を使います。M4 には $32=1 と GRBL 1.1f 以降が要ります。
GRBL の設定はどう変える?
送信ソフト(G-code センダー)のコンソールに、たとえば $32=1 のように設定と新しい値を打って Enter を押します。GRBL が ok と返します。もう一度 $$ を送って確かめます。変える前の $$ を控えておけば戻せます。変えるのは 1 つずつにします。

出典

確認日 2026-11-01・点検は上の出典に沿っています。このページを作るのに機械は使っていません。加工範囲の数字は当サイトの機種の表から取っています。