画像ツール・ディザ

写真をレーザー彫刻用の画像に変換

写真をどこにもアップロードせずに、彫刻用の画像にします。ディザ(点の濃さで階調を出す方式)を 2 つ選び、分かれ目を動かして見比べます。木・革・スレート・黒のアルマイトの上で点がどう焼けるかを予想して、線間隔に合う大きさと DPI の PNG で書き出せます。

写真はこのブラウザのタブの中だけで処理します。どこにもアップロードせず、画像の情報を解析(アクセス解析)にも送りません。

JarvisGrayscale

見本はプログラムで描いた図です(写真ではありません):陰のついた球、BEAM の文字、細い線の扇、0〜100 %の灰色の帯。
画像を指すと(またはここを選んで矢印キーで)拡大鏡が出ます。橙の取っ手で左右の分かれ目を動かします。

表示

1大きさとビーム

LightBurn の線間隔(Line Interval)と同じです。DPI = 25.4 ÷ 線間隔。スポット径から決めるなら 線間隔と DPI の計算を使ってください。
その材料の上で実際に焼ける幅です。光のスポットより大きいことがよくあります。焼いた線を測るか、メーカーのスポット径から始めます。
材料
LightBurn は「ビームの太さの約半分、線間隔より必ず小さく」としています。この予想では、焼く区間を短くします(両端から半分ずつ)。Grayscale には掛けません。

2写真の調整

スレートと黒のアルマイトは、レーザーが当たった所が明るくなるので、写真を反転します。好みでここから変えられます。
画像の大きさ
1,000 × 640px
100 × 64 mm
解像度
254DPI
0.1 mm · 10 本/mm
焼ける面積
—
点 ÷ 線間隔
1.2×
隣の点と 0.02 mm 重なる
材料ごとに焼け方が違います。全部を彫る前に小さな試し彫りをし、1 回目のあと明るさとコントラストを直すつもりでいてください。

3LightBurn 用に書き出す

スタートを押す前に:同じ材料の端材で、まず小さく試し彫りをします。彫っている間はレーザーのそばを離れず、消火器を手元に置きます。レーザーに合った保護メガネをかけます。GRBL のレーザーなら、レーザーモードが入っているか($32=1)、$30 が LightBurn の S-value max と同じかを確かめます。

1,000 × 640 px の PNG で、ファイルの中(pHYs)に 254 DPI を書き込みます。LightBurn では、読み込んだら幅が 100 mm になっているか確かめ、Pass-Through(または Threshold)で線間隔を 0.1 mm にします。Negative Image は入れません(反転が要るときは、ファイルがもう反転しています)。Grayscale のファイルは、同じ線間隔の Grayscale モードで彫ります。LightBurn で大きさを変えないでください。Pass-Through では、大きさを変えると DPI が変わります。

使い方

  1. 先に大きさを決めます。彫る幅と線間隔を入れます。写真は「幅 ÷ 線間隔」の画素数に縮めるので、1 画素が 1 点になります。線間隔が分からなければ、線間隔と DPI の計算で出します。
  2. 実際に焼ける点の大きさを入れます。効くのは材料の上で焼ける点の大きさです。機械の仕様にある光のスポットより太いことがよくあります。
  3. 方式を比べます。左右それぞれに方式を選び、橙の取っ手を動かします。「焼き上がりの予想」(点を材料の色の上に丸く描く)と「画像ファイル」(LightBurn に渡る白黒の画素)を切り替えられます。画像を指すと拡大鏡が出ます。
  4. 調整して、書き出します。明るさ・コントラスト・ガンマ・シャープは、ディザの前に掛けます。よい方を書き出し、まず小さく試し彫りします。

最初に出ている見本は、プログラムで描いた図です(陰のついた球、BEAM の文字、細い線の扇、0〜100 %の灰色の帯)。写真を入れる前から比べられます。暗い所がつぶれるかどうかは、下の灰色の帯がいちばん見やすい所です。

画像のモードの違い

モード濃さの出し方LightBurn・Trotec の説明
Jarvis誤差を 12 個の隣に配る誤差拡散(÷ 48)LightBurn:なめらかな陰や写真にはたいてい最良
Stucki同じ 12 個に、より近くへ多く配る(÷ 42)LightBurn:写真によく、Jarvis より少し速い
Floyd–Steinberg誤差を 4 個の隣に配る(÷ 16)Trotec は Stucki・Jarvis と並べて細かい写真向きとしています。LightBurn の「Dither」は誤差拡散とだけ書いてあり、どの係数かは書いていません
Atkinson誤差の 6/8 しか配らないので、明るい所と暗い所が飛ぶLightBurn:ベタの色となめらかな陰の中間に向く。Jarvis に似ているが、とても明るい所と暗い所の細部は出にくい
Ordered(Bayer)8 × 8 のくり返しのしきい値の模様と比べるLightBurn:灰色の画像なら Threshold より一段上。ふだん使いにもよいが、いちばん向くのはベタ塗りの広い所がある画像(誤差拡散だと模様のむらが出やすい所)。LightBurn の手引きは Dot Width Correction の調整にも Ordered を使います。Trotec は自社のソフトについて、人物のような細かい灰色の移り変わりに組織的ディザをすすめています
Threshold暗ければ焼き、明るければ焼かない。陰は出ないLightBurn:単純な入・切。もともと白黒の画像(LightBurn の外でディザにしたファイル、たとえばこのページで書き出したもの)だけに使う
Grayscale点ではなく、画素ごとに出力を変えるLightBurn:Min Power と Max Power の間で出力を変える

LightBurn の Ordered がどの模様なのかは公表されていないので、このページでは標準の Bayer の 8 × 8 の行列を使っています。誤差拡散はどれも、行を左から右へ進め、端からはみ出す誤差は捨てています。

誤差拡散の係数

誤差拡散はどれも同じことをします。画素を白か黒に丸め、丸めた分の誤差を、まだ処理していない画素に分けて渡します。違うのは配る割合だけです。● が今の画素で、数字は誤差の取り分です(格子の下の数で割ります)。

Floyd–Steinberg (1976)
●7
351
÷ 16
Jarvis・Judice・Ninke (1976)
●75
35753
13531
÷ 48
Stucki (1981)
●84
24842
12421
÷ 42
Atkinson (1980 年代)
●11
111
1
÷ 8(8 のうち 6 だけ配る)

Ordered は、代わりに Bayer の 8 × 8 の行列を使います。画素の明るさが(M + 0.5)÷ 64 より小さければ焼きます。1 行目は 0、32、8、40、2、34、10、42 です。

Floyd–Steinberg・Jarvis–Judice–Ninke・Stucki は、それぞれの元の論文(下の出典)の値です。論文そのものは開けなかったので、互いに一致する複数の公開された再録で確かめました。Atkinson は論文ではなく、Apple の Bill Atkinson の方式です。

暗い所が黒くつぶれるわけ

ディザの画像は四角い画素でできていますが、レーザーが焼くのは丸い点です。焼ける点が線間隔より太いと、隣の点と重なるので、50 %の灰色が 50 %よりずっと濃くなることがあります。結果の「焼ける面積」は、点が焼く面積の割合と、画像が求める濃さを並べたものです。焼き上がりの予想は、次のモデルで描いています。

横の画素数 = 幅(mm)÷ 線間隔(mm)・DPI = 25.4 ÷ 線間隔(mm)
走査線の上で n 個続く点は、n × 線間隔 − Dot Width Correction の長さだけ出力し、その区間を入れた大きさの丸い点でなぞった形に焼ける
PNG の pHYs = DPI ÷ 0.0254 画素/m(254 DPI = 10,000 画素/m)

この区間のモデルは当サイトの単純化です。本当の点は、焦点・加速・材料の焦げ方でも変わるので、方式や設定を比べるのに使い、仕上がりの濃さをそのまま当てにしないでください。LightBurn の Dot Width Correction は、ビームの太さの分だけ焼く区間を短くする設定です。LightBurn の説明書は「ビームの太さの約半分」がよいとし、LightBurn の開発者は掲示板で、値は線間隔より小さくすること、アルマイトや塗装面で効くことを書いています。どう短くするかは公表されていないので、このページでは両端から半分ずつ削っています。

スレート・黒のアルマイト・革

スレートと黒のアルマイトは、レーザーが当たると明るくなります。写真を反転しないと、ネガのように彫れてしまいます。このツールは、これらの材料を選ぶと自動で反転します。LightBurn にも同じ働きの Negative Image があり、スレートやガラスに使うと書いてあります。ただし、ここで反転したファイルを書き出したら、LightBurn の Negative Image は入れないでください(2 回反転してしまいます)。革は植物タンニン鞣しのものだけにします。クロム鞣しの革と合皮は、レーザーで加工してはいけない材料に入っています。

PNG を LightBurn で使う

PNG を読み込んだら、幅がここで決めた幅になっているか確かめます。LightBurn の Pass-Through は、画像を作り直さずにそのまま彫るモードで、もうディザにしてあるファイルにはこれを使います。Pass-Through では線間隔が画像の大きさで決まるので、LightBurn で大きさを変えないでください。LightBurn の掲示板では、ディザ済みの PNG がファイルに DPI を書き込んだら正しい大きさで読み込めたという利用者の報告があり、このツールも PNG に DPI を書き込んでいます。うまくいった出力と速度を別の機械に移すときは、出力と速度の換算を使ってください。

プライバシー

写真はブラウザが読み込み、このページのメモリの中で処理し、書き出すボタンを押したときにブラウザが保存します。プログラムの中にアップロード先は無く、写真をどこかに保管することもありません。ファイル名・大きさ・画素など写真の情報は、アクセス解析にも送りません。タブを閉じれば消えます。

よくある質問

この変換は無料? 写真はアップロードされる?
無料で、1 日の枚数の制限もありません。写真はアップロードしません。読み込みも変換も、ブラウザのタブの中の JavaScript で行います。このサイトに写真を受け取るサーバーはなく、画像の情報をアクセス解析に送ることもありません。ページを開いたあとにネットを切っても動きます。
Jarvis と Stucki、写真のレーザー彫刻にはどちらがよい?
差は小さいです。どちらも、画素を白か黒に丸めたときの誤差を、同じ 12 個の隣の画素に配ります。Stucki はすぐ隣に多く配る(Jarvis の 14/48 に対し 16/42)ので、点の模様が少し細かく、くっきりします。LightBurn は Jarvis を「写真にはたいてい最良」、Stucki を「写真によく、Jarvis より少し速い」としています。左右に並べて自分の写真で比べ、端材で試してください。
LightBurn の Grayscale と Jarvis はどちらを使う?
Grayscale は画素ごとにレーザーの出力を Min と Max の間で変えるので、出力に合わせて材料がなめらかに濃くなるときだけうまくいきます。Jarvis などのディザは、出力を入れるか切るかだけにして、点の密度で濃さを出すので、材料は焼けるか焼けないかさえ分かれば足ります。Grayscale の試し彫りがまだらや平板になるなら、ディザの方が合わせやすいことが多くあります。
レーザー彫刻の画像の DPI はいくつにする?
線間隔に合わせます。DPI = 25.4 ÷ 線間隔(mm)で、1 画素が 1 本の走査線の 1 点になります。線間隔 0.1 mm なら 254 DPI で、幅 100 mm に彫るなら横 1,000 画素です。このツールは写真をちょうどその画素数にし、PNG に DPI を書き込みます。

出典

  • LightBurn の説明書 Image mode settings(画像のモード、Dot Width Correction はビームの約半分、DPI = 25.4 ÷ 線間隔、Pass-Through)、旧版の Image settings(スレートとガラスの Negative Image)、Perfect image engraving(Dot Width Correction の調整に Ordered、Adjust Image)
  • LightBurn の掲示板 Dot width correction(値は線間隔より小さく、アルマイトと塗装面)、ディザ済みの PNG の読み込み(読み込みの大きさとファイルの DPI。利用者の報告)
  • Trotec Raster algorithms(組織的ディザと誤差拡散の比較)
  • R. W. Floyd, L. Steinberg「An adaptive algorithm for spatial greyscale」Proceedings of the SID 17(2), 75–77, 1976
  • J. F. Jarvis, C. N. Judice, W. H. Ninke「A survey of techniques for the display of continuous tone pictures on bilevel displays」Computer Graphics and Image Processing 5, 13–40, 1976
  • P. Stucki「MECCA — a multiple-error correction computation algorithm for bi-level image hardcopy reproduction」IBM Research Report RZ1060, 1981
  • B. E. Bayer「An optimum method for two-level rendition of continuous-tone pictures」IEEE International Conference on Communications, 1973(組織的ディザの行列)
  • 係数の照合:Tanner Helland Image dithering: eleven algorithms
  • PNG の仕様 pHYs チャンク(単位あたりの画素数、単位はメートル)

確認日 2026-11-01・計算による予想です。このページを作るのにレーザーは使っていません。